「3歳までの過ごし方がその後に大きな影響を及ぼす」という意味合いの言葉をよく耳にします。
確かに、この時期の発育速度には目覚ましいものがあります。
発育が目に見える身体的な部分だけでなく、脳内でも成長が進んでいるであろう事は、日一日と「赤ちゃん」から「こども」へ成長する姿を見ていれば想像に難くありません。
言葉通り、この時期に施される教育には大きな効果があると考えられます。
では、赤ちゃんのうちからできる教育方法には、どんなものがあるのでしょうか?
発育段階ごとにいくつか紹介します。
首や腰が据わるまでの赤ちゃんは、聴覚、視覚、嗅覚の順に発達していきます。
この時期有効な刺激は、聴覚に作用するものです。それはお母さんの歌でも良いですし、穏やかな音楽を聴かせても良いでしょう。
また、家族がいれば協力してもらい、たくさん話しかける事も有効です。
スキンシップをとりながら、刺激を心地良いものと認識させてあげるのが大切です。
お座り期になると、あれだけ抱っこして欲しがっていたのに、抱っこするとそっぽ向かれてしまう事が多くなります。
視覚の発達とともに、満たされた安心感の中で周囲を観察しているのです。
特に回っているシーリング・ファンなど、動いている物に興味を示しますが、この事はまだ視覚がぼんやりしている事を示します。
無理にお母さんの顔を見させるようにせず、何に興味を持っているか探して、指をさしてその物について話しかけてみましょう。
引き続き、聴覚にも訴えかけていきましょう。
ハイハイ期には、視覚がはっきりしてきて、目標物に向かってまっしぐらに進む姿が見られるようになります。
この時期になると、かなり意思表示もはっきりしてきますので、お母さんもようやく「教育している」実感を得られます。
ここまで来れば、いよいよ視覚と聴覚を組み合わせた教育が効果的になります。
絵本の読み聞かせなどと同時に、意思表示の発達を利用した、二者択一なども良いでしょう。
これらの事を、赤ちゃんの発達に合わせて切り替えていくのではなく、始めた事は継続しながら、発達に合わせて複合的に組合わせていくのがよいと思います。
また、お母さんが喜ぶ程に赤ちゃんはその事を繰り返しますので、「これは」と思った事にはしっかりリアクションしてあげましょう。
「教育」とは「コミュニケーション」とも言えるからです。