上手にもぐもぐできるようになると、いろんなものを食べられるようになります。その頃は手づかみ食べも、楽しくて仕方がない頃でもあるかと思いますが、中には依然として「興味ないわ」と言う子もいますので、心配するよりも「好きなものを見つけるぞ」と言う方向へ気持ちのベクトルを変えて、チャレンジ精神で臨みましょう。
ご飯やうどんなどは、コシのない、ふにゃふにゃであれば食べられますし、口の中で自然にとろけるボーロやビスケット、お子様用おせんべいも手づかみで食べられるようになります。手づかみ食べは、手が汚れるし、周囲も汚れるからさせたくない、と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし赤ちゃんの心を育てる、大事なプロセスの一つですから、自分で食べさせてあげて下さい。
おいしいものを自分の手でつかみとり、口に運ぶことができる、そのこと自体が自立の始まりです。いつまでもお世話をしてもらえるわけではありません。人間は、自分の命を自分で守る必要があります。そんな、生活力を鍛えるものの一つだと思います。食べ物を投げて遊び出す場合は、ちょっと怖い顔で「いけません。食べ物は大事にね」と伝えましょう。しかし、本格的にしかりつけても赤ちゃんはきょとん、とするだけで決して真意は伝わりませんから、無駄なことはしなくて良し、です。
お手本を見せるのもよいでしょう。一緒に同じもの、ないし見た感じ同じものを食べましょう。赤ちゃんは大人の姿を見て学ぶところが多いですので、一緒に食事をするのが一番なのです。
時間が合わないから、違うものを食べるから、と言わず、大人の食事のついででOKですから、大人と一緒に、赤ちゃんも食事をさせて上げましょう。同時の食事であれば、支度も片付けも、1回の流れの中で一度に済ませられますので、結果的には楽になるものです。
育児書やアドバイスによってまちまちなことを書いてあるな、と思ったことはありませんか?結局育児は、それぞれのお子さんの個性に合わせた方法が、一番良いのです。ひいては、各家庭のあり方で、良し悪しは変わるものだと思います。